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【追記あり】日本仮想通貨事業者協会(JCBA)が公開した『会員取扱い仮想通貨一覧並びに仮想通貨概要説明書』の誤りを指摘しました

 

 

日本仮想通貨事業者協会(JCBA)が公開している『会員取扱い仮想通貨一覧並びに仮想通貨概要説明書』のDashについての記述で事実と異なる点がありましたので、同協会サイトの「お問い合わせフォーム」から当サイト管理人が誤りを指摘させていただきました。

 

会員取扱い仮想通貨一覧並びに仮想通貨概要説明書(2018年2月19日版を当サイト管理人がGoogleスプレッドシートにしたもの)

 

指摘内容は以下の5点です。

 

1.  「保有・移転記録台帳の公開、非公開の別…非公開」と記述されていますが、DASHのブロックチェーンはすべて公開されています。PrivateSendは取引履歴を難読化しているだけで非公開トランザクションではありません。

 

2.  「価値移転記録の信頼性確保の仕組み…Ploof of work」とありますが、Ploofではなく正しくはProofかと思います。また、DASHはマスターノードが取引の即時承認等を行なうProof of serviceという仕組みもあります。

 

3.  「価値記録公開/非公開の別…非公開」とありますが、正しくは公開です。

 

4.  「記録者の数…5団体」とありますが、https://chainz.cryptoid.info/dash/#!extractionによると9団体は確認ができます。

 

5.  備考に「注2 DarkSendは2016年5月にPrivateSendへと呼称を変更した」とありますが、それに対応する注が存在しないのではないでしょうか?

 

仮想通貨交換業者が金融庁に提出する『登録申請書』の第7面(取り扱う仮想通貨の概要)の次にこの概要説明書に基づく書類を添付しているのなら、早急に訂正すべきだと思います。

 

登録申請書(下記PDFファイルの43ページ以降)

http://www.fsa.go.jp/news/28/ginkou/20170324-1/04.pdf

 

DashのPrivateSendのトランザクションの一例

https://blockchair.com/dash/transaction/0cda332a7775750f4e6760e8f09c87a863b79c800970866bf980225508eab353

このように全て公開されています。複数ユーザーの複数アドレス間で同じ金額の送金が複数回行なわれます。コインを追跡することはできますが、経路が幾通りもあるため特定が難しくなります。

※追記(2018年3月11日)

日本仮想通貨事業者協会(JCBA)が公開している『会員取扱い仮想通貨一覧並びに仮想通貨概要説明書』が3月5日に更新され、上で指摘したDashについての誤りが訂正されていることを確認しました。

※追記(2019年3月15日)

上で紹介していた「PrivateSendのトランザクションの一例」がPrivateSendの前に行われるミキシングトランザクションでしたので、リンク先を私が実施したPrivateSendトランザクションに変更しました。